文科省が方針決定! 共通テスト「Web出願」はいつから? 仕組みと注意点を徹底解説

文科省が方針決定! 共通テスト「Web出願」はいつから? 仕組みと注意点を徹底解説 その他

大学入試の季節、書店で緑色の『受験案内』を購入し、鉛筆で願書を清書し、郵便局の窓口へ走る――。 長年続いてきたこの「受験の風物詩」が、ついに過去のものになろうとしています。

文部科学省および大学入試センターは、大学入学共通テストの出願手続きについて、「Web出願(電子出願)」を原則化する方針を固めました。

多くの私立大学や一部の国公立大学ではすでに当たり前となっている「ネット出願」ですが、日本最大規模の試験である共通テストへの導入は、まさに入試史上最大級のDX(デジタルトランスフォーメーション)と言えます。

「えっ、いつから変わるの?」 「パソコンがないと受験できない?」 「親がやるべき手続きは何?」

そんな受験生や保護者の皆様の不安を解消するため、本記事ではWeb出願への移行スケジュール具体的な手続きの流れ、そして今から知っておくべき注意点をわかりやすく解説します。 書き損じのストレスから解放される「スマートな出願」に向け、最新情報をしっかりチェックしておきましょう。

Web出願原則化のスケジュールはいつから始まる?

文部科学省と大学入試センターの方針によると、共通テストのWeb出願が原則化されるのは、令和9年度(2027年度)入試からです。

これはつまり、2027年1月に実施される共通テストから適用されることを意味します。

対象となる学年は?

現在、高校2年生(2026年1月時点)の皆さんが、この新しいシステムの「第1期生」となります。 現在の中学3年生~高校1年生も、当然この新しいWeb出願方式で受験することになります。

  • 現在の高校3年生(2026年1月受験): 従来の「紙の願書」
  • 現在の高校2年生(2027年1月受験): 「Web出願」へ移行!

導入までのタイムライン

これまでの紙ベースの手続きと、今後のスケジュールの違いを時系列で見てみましょう。

  • 【今まで】令和8年度(2026年1月実施)まで
    • 9月上旬:『受験案内(願書)』を大学の窓口や書店で購入
    • 9月下旬~10月上旬:願書に手書きし、検定料を払い込み、郵送で出願。
    • 1月:共通テスト本番。
  • 【これから】令和9年度(2027年1月実施)から
    • 2026年 8月頃〜: 受験案内が大学入試センターの公式サイトで公開(ダウンロード形式が主になる見込み)。
    • 2026年 9月下旬〜10月上旬: 専用の出願サイトにて情報の入力・検定料支払い・データ送信を実施。
    • 2027年 1月: 共通テスト本番。

「原則化」とはどういう意味?

「原則化」という言葉には、「基本は全員Webで行うが、やむを得ない事情がある場合は例外を認める」という意味が含まれています。

インターネット環境がどうしても確保できない家庭や、特別な配慮が必要な受験生に対しては、例外的に紙での出願を受け付ける措置(配慮)も残される予定です。しかし、基本的には「ほぼ全ての受験生がスマホやPCから出願する」ことになります。

具体的にどう変わる? 手続きのフロー

これまで「ボールペンで清書して、証明写真を糊(のり)付けして……」と行っていた作業が、スマートフォンやタブレット、PCの画面上で完結するようになります。

これまでの私立大学のWeb出願と似ていますが、共通テスト特有の「学校確認」のプロセスが含まれる点がポイントです。

一般的な手続きの流れは以下の5ステップになります。

STEP 1:アカウント登録とログイン

専用の出願ポータルサイトにアクセスし、まずは自分のID(アカウント)を作成します。メールアドレスの登録やパスワード設定を行います。

※将来的には「マイナンバーカード」による本人認証との連携も検討されています。

STEP 2:受験情報の入力

画面の案内に沿って、氏名・住所などの基本情報や、受験する教科・科目(「地歴・公民」の選択など)を入力します。

ここがポイント!

システムが自動で「選択不可の組み合わせ」などをチェックしてくれるため、マークミスや記入漏れをその場で防ぐことができます。

STEP 3:顔写真のアップロード

これまでは写真屋さんやスピード写真機で撮影し、ハサミで切って貼っていましたが、Web出願では「データでのアップロード」になります。

スマートフォンで撮影した写真(規定を満たすもの)や、写真館で受け取ったデータを使用できるため、撮り直しも容易です。

STEP 4:検定料のお支払い

「郵便局の窓口へ行き、払込票で支払う」必要はもうありません。

  • クレジットカード決済
  • コンビニエンスストアでの支払い
  • ペイジー(Pay-easy)
  • QRコード決済(導入検討中)など、多様な方法で、24時間いつでも支払いが可能です。

STEP 5:学校による確認・出願

ここが共通テストならではの重要な点です。現役生の場合、生徒が入力したデータを高校の先生(進路指導担当など)がシステム上で確認・承認してから、正式に出願データとして大学入試センターへ送信される仕組みが想定されています。

「Webだから勝手に出願して終わり」ではなく、先生との連携はこれまで通りしっかり行われます。

一目でわかる!「紙の出願」vs「Web出願」比較表

これまでの大変さと、これからの便利さを比較表にまとめました。

項目これまで(紙の出願)これから(Web出願)
願書の入手書店で購入、または大学へ郵送請求
(有料の場合が多い)
サイトからアクセス
(入手の手間なし・無料)
記入方法鉛筆・ボールペンで手書き
(間違えたら訂正印や書き直し)
スマホ・PCで入力
(修正も一瞬で完了)
証明写真写真を印刷 $\rightarrow$ 切る $\rightarrow$ 糊付け画像データをアップロード
(スマホ撮影もOKに)
検定料支払郵便局の窓口のみ
(営業時間に合わせる必要あり)
クレカ・コンビニ・ペイジー
(24時間いつでもOK)
記入ミスセンター側で読み取りエラー発生
修正に時間がかかる
入力時にシステムがエラー警告
その場で解決・ミス激減
出願提出学校でまとめて郵送、または個別郵送
(消印有効期限にハラハラ)
データ送信で完了
(受付完了メールが届くので安心)

受験生・保護者のメリット 最大の恩恵は「精神的負担」の軽減

Web出願化のメリットは、単に「楽になる」だけではありません。受験直前のナーバスな時期に、余計なストレスを抱えなくて済むという心理的な恩恵が非常に大きいのです。

  • 「書き損じ」の恐怖からの解放 「住所を書き間違えた」「選択科目のマークをミスした」――紙の願書では、たった一箇所のミスで訂正印を探したり、最悪の場合は願書を買い直したりする必要がありました。Web出願なら、確定ボタンを押すまでは何度でも修正が可能。心理的なプレッシャーが段違いです。
  • 「時間」の有効活用 郵便局の窓口(平日17時までが多い)に行くために、授業を早退したり、保護者が仕事を抜け出して代理で支払ったりする必要がなくなります。その分の時間を、勉強やリラックスする時間に充てることができます。
  • 出願状況が「見える化」される安心感 紙の出願では「ちゃんと届いたかな?」と不安になることがありましたが、Web出願では「登録完了」「支払完了」などのステータスが画面上やメールですぐに確認できます。「受理された」という確証が即座に得られるのは大きな安心材料です。

ここだけは注意! Web出願の「落とし穴」と対策

便利になる一方で、デジタル特有のトラブルも予想されます。「まさか自分が」とならないよう、以下の4点は必ず頭に入れておきましょう。

① ID・パスワードの「紛失」は命取り

最も多いトラブルがこれです。出願時に作成したアカウント情報は、受験票のダウンロードや、その後の成績開示でも必要になります。

  • 対策: スマホのメモだけでなく、必ず「紙のノート」にも控えて保管してください。親子で共有しておくのも有効です。

② 「不適切な写真」のアップロード

スマホで自撮りが可能になる可能性がありますが、アプリで加工しすぎたり、背景が雑多だったりすると、本人確認に使えず「再提出」を求められるリスクがあります。

  • 対策: 白壁の前で撮影する、あるいは証明写真機の「データ受け取り機能」を利用するなど、募集要項の規定(サイズ・画質)を厳守しましょう。

③ 締め切り直前の「サーバー混雑」

出願期間の最終日、特に終了間際はアクセスが集中し、サイトに繋がりにくくなる可能性があります。「画面が固まって動かない!」と焦っているうちに時間が過ぎてしまうことも……。

  • 対策: 「余裕を持った早期出願」が鉄則です。期限ギリギリの操作は絶対に避けましょう。

④ 確認メールが「迷惑メールフォルダ」へ

登録完了や支払完了の通知メールが、迷惑メールフィルタに引っかかって届かないケースが多発します。

  • 対策: 大学入試センターからのドメイン(メールアドレス)を受信できるよう設定を確認するか、こまめに迷惑メールフォルダをチェックしましょう。

スムーズな移行のために

システムが変わる初年度(2027年1月実施)は、どうしても予期せぬ混乱が起きやすいものです。 「まだ先のこと」と思わず、今のうちから以下の4つの準備を進めておきましょう。

① 「マイナンバーカード」の取得・確認

文部科学省は、大学入試のWeb出願において「マイナンバーカードを活用した本人確認」「調査書のデジタル化連携」を推進しています。 必須化されるか、あくまで「あると便利」なオプションになるかは今後の発表待ちですが、発行までには1〜2ヶ月かかります。「出願したいのにカードが間に合わない!」とならないよう、まだ持っていない場合は高校2年生のうちに取得申請をしておくことを強くおすすめします。

② 自宅のネット環境と端末のチェック

スマホだけでも出願は可能になる見込みですが、入力項目が多い画面での操作や、募集要項(PDF)の閲覧を考えると、パソコンやタブレットの方がミスが少なく安全です。

  • 自宅にパソコンはあるか?
  • OSやブラウザは古すぎないか?
  • プリンターは使えるか?(受験票の印刷で必要になるケースが多いです) 今のうちに確認し、必要であれば環境を整えておきましょう。

③ 模擬試験や英検で「Web申し込み」に慣れる

実は、多くの「模擬試験(模試)」や「英検(実用英語技能検定)」では、すでにWeb申し込みが主流になっています。 これまで「紙で申し込んでいた」という人も、練習だと思って積極的にWeb申し込みを利用してみてください。「IDを作って、申し込んで、支払い番号を発行する」という一連の流れを体感しておけば、本番の共通テストでもビビらずに対応できます。

④ 支払い方法についての「家族会議」

Web出願の決済は、クレジットカード払いが最もスムーズですが、受験生本人のカードはないため、保護者のカードで決済することになります。 「誰のカードを使うのか?」「コンビニ払いにするなら、いつ行くのか?」 お金に関わる手続きは、直前になると揉める原因になります。親子で事前に話し合っておくことが大切です。

変化を味方につけて、志望校合格へ

大学入試共通テストの「Web出願原則化」は、一見すると大きな変化で戸惑うかもしれません。 しかし、その本質は**「受験生の手間を減らし、勉強に集中できる環境を作ること」**にあります。

  • 願書を取り寄せる手間がない
  • 書き損じの恐怖がない
  • 24時間いつでも手続きできる

これらは全て、受験生にとって強力なメリットです。 このデジタル化の波を恐れる必要はありません。今まで事務手続きに割いていた時間とエネルギーを、すべて「志望校合格のための勉強」に注ぎ込めるようになるのですから。

令和9年度(2027年1月実施)入試に挑む皆さんは、この新しいシステムのトップバッターとなります。 まずは情報のアンテナを張り、文部科学省や大学入試センターからの公式発表(実施要項)をこまめにチェックする習慣をつけておきましょう。

制度が変わっても、やるべきことは変わりません。 便利なWeb出願をスマートに使いこなし、万全の状態で本番を迎えられるよう応援しています!

この記事を書いた人

いまさら聞けない自治体ニュースの管理人。
最近話題のニュースをアウトプットする場としてサイトを更新中。
なるべく正しい情報を届けるように心がけますが、誤った情報があればご一報ください。
本業は地方創生をメインとする会社のマーケティング担当者。

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